2日目2つめ、ミツエーリンクスのアクセシビリティ担当のお二人です。中村さんはWebサイトの診断やガイドライン作成、実装技術の研究などを担当、辻さんは先天性全盲で、コラムの執筆や啓蒙活動をされているそうです。社内に実際に支援ツールのユーザーがいるのは強いですね。
「Web標準の日々」講演資料 | アクセシビリティBlog | ミツエーリンクス
- PC+IE+マウスに依存しないサイトが必要な理由
- マークアップ言語は表現と分離されていることが重要
- 閲覧環境によってそれぞれ表現方法が異なる(べき)だから
- 点字の環境で文字が大きかったり、赤くなっていても困る。
- 各種UA
- 視覚系・テキストブラウザ・モバイル・検索エンジン
- 支援技術
- 音声ブラウザ
- HPR、ボイスサーフィン、Firefox+FireVox
- スクリーンリーダー
- Jaws、PC-Talker、etc…
- HPR(音声ブラウザ)
- 見出しは「見出し1」「見出し2」と読み上げられる
- PC Talker(スクリーンリーダー)
- こちらの方が読み上げがスムーズ
- 見出しなどの文書構造は表現できない
- Jaws
- メモ帳で変換すると、
- 辻斬りの辻
- たべものの飴
- のように読み上げられる
- メモ帳で変換すると、
- 音声ブラウザ
- 統計
- 音声ブラウザの場合はUAで判別できるが、スクリーンリーダーの場合はIEなどを介してアクセスするため数値に表れない。
- 各環境におけるHTML要素の表現例
- CSSオフ、テキストブラウザ、携帯などの比較
- 読み上げ音声による比較
- 例えばBlockquoteなどはビジュアルブラウザでたまたまインデントされて表示されているだけ。
- del要素など、ターゲットによっては仕様を避けた方がいい要素もある。
- 見出しの読み上げ時に音階を付加するなどができる。
- 専用マークアップからの脱却
- スタイルシートは音声ブラウザにも有効な場合がある。
- Jawsはdisplay: none;を読まない
- まとめ
- 意味を考えてマークアップしよう
- 音声ブラウザ(だけの)対応はもうやめよう
- 真のアクセシビリティは◯◯専用では実現できない
- Q&A
- @media属性に対応した音声ブラウザはまだない
- トップによくある本文へジャンプのgifとか
- こういうのもあまりおすすめできない
- なんだかよくわからないものにフォーカスすることに
- WCAG2.0ではスキップリンクを要求する方向
- 視覚ブラウザにも見えるようにスキップリンクをつけるべきか?
- 視覚障害者にとってのPCリテラシー
- 値段も含めてハードルは低くはない。
- PC Talker > XP Reader
- HPR > Jaws(高い)
- (植木さんの助言として)検証環境はHPRとPC TalkerでOK
- 視覚障害者だから動画を見ないなんてことはない。
- かえってよく見るかも
- スクリーンリーダーの音声ばかりではつまらないし
- WGBH DVS: Stevie Wonder’s So What the Fuss
- スティービー・ワンダーの視覚障害者向けの解説が付いたPV
この回では写真を取り忘れてしまいました・・・。
実際に音声ブラウザなどを操作される姿は興味深く参考になるですが、問題はこれを社内に持ち帰って、いかに実際にサイト制作に生かすことができるか、ですね。他の制作者や担当者を納得させるだけの説得力をもって説明ができるか、というところがなかなか難しいなぁと感じています。